秋冬のお気に入り「ワインの石鹸」、実験3

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以前書いた、赤ワイン白ワインの色や香りの実験の石鹸。

マーブルに仕上げたかったバッチがありました。

 

カットしたばかりの時には、マーブルがほとんど見えませんでしたが…

 

 

断面の色が空気に触れて落ち着いたら…

 

出てきました!!!

めんどくさいけれど、赤ワインと白ワインでマーブルは出来ますね!

 

…まさかこの報告で、3も続くとは笑

石鹸の不思議、です。

 

あと…この断面、

アレに似てます、MRIとかの…メタボがどうたら、とか…もごもご。

 

 

 

 

 

 

『星の鳥』石鹸を作る、その2

※『星の鳥』石鹸を作る、その1はこちらから ←click!

 

さて、その1では、ぐるぐるが終わって…というところまででした。

 

 

型出ししました、の図。

早く&きれいに型出ししたかったので、例によって凍らせました。

凍らせることについてのエピソードは こちら ←click!

 

表面が白っぽいのは、ソーダ灰少々と、凍らせたからです。

 

 

溶けました~。

 

 

後ろをひっくり返したところ。

 

2本、違う硬さにトレースを出して模様を作ったので

すごくわかりやすい裏です。

左がゆるいトレース、右がしっかりトレース。

 

 

横にすると、ブルーの色の濃さが2種類だったことが ようやく わかります…。

 

 

1本目。カットしました。

カットでどきどきわくわくしたのは、ものすごく久しぶりでした!

(いつもはデザインより使い心地を選んでしまう、シンプルな石鹸が多いので)

 

 

1本目のこちらが 期待薄 だった、ゆるいトレースチーム。

これを見て、狙ってた模様は、しっかりトレースのほうで間違いなかったんだ、と再確認です。

 

 

続けてカットした2本目が、こちら。

模様がしっかりしていますね。

 

 

今回の『星の鳥』は、この一番下の模様がイメージでした。

右に滲んでいるところがあるけれど、中央の羽の出方は

これがある程度成功したほうなんです。

羽の部分、色が濃淡で2色になっているのがよく見えますね。

 

 

でも、模様としては失敗だったこちらも

青い炎みたいできれいはきれい。ただ、もう一度こんな感じは作れない予感。

 

今回のこの石鹸、イメージのもとをご存知ない方には

こちらの揺らいでるものを見て「きれいなマーブル」と言われています。

マーブルと言えば、マーブルです。スワールと言えば、スワール。

 

成功と失敗が良く分かるように、重ねてみました。の図。

でも失敗なんだけれど、右下の揺らぎもやっぱりきれいだなーと思います。

失敗なんですが。

 

 

これが安定して毎回出せるようになったら、

狙いの『星の鳥』とは違って『火の鳥』とか、名付けられそうです。

 

今度、再現できるのか実験してみます。

 

さらに、もっと安定して成功部分が全体に増やせるように

何度かチャレンジしてみます。

きれいな『星の鳥』石鹸完成を目指して!

…デザインはやっぱり難しいです。

 

 

『星の鳥』石鹸を作る、その1

普段私が作る石鹸は、なるべく自然素材を心がけて作っています。

 

オイルは植物に限らず、動物のものも使っていますが、

化学物質や合成されたものではないという解釈ではそれも「自然素材」と思っています。

 

色付けの素材も、色を付けるためだけの素材はあまり使わないのですが

デザイン重視の石鹸を作る時には、

天然のものでは出ない鮮やかな色が必要なこともあります。

 

『星の鳥』というテーマで石鹸を作るイメージをした時に

鮮やかなブルーがどうしても必要でした。

 

そういう時には割り切って発色のいい色材を使います。

 

 

色の発色具合を見るために、いつもの バケツソーパー (最近こう言われています笑)から

プラスチックボウルソーパーに変更笑 ちなみにこれが石鹸業界のスタンダード。

 

真っ白いボウルですから、石鹸のタネの色や香り付けをした後の色が

確認しやすくなっています。

100円均一で見付けましたが、耐熱温度もばっちり!湯煎しますからねー。

 

 

デザイン重視の時には、合成香料の香りの実験も兼ねて作ります。

フレグランスオイルの、すずらんを使ってみました。 ←購入先はこちらから!click!

 

フレグランスオイルは、種類によっては石鹸が茶色っぽく変色していくものもあるので

必ず試してから!が鉄則です。

フローラル系は、色が変わらないものが多いですよ。

 

 

色材は、ウルトラマリンブルー+ウルトラマリンパープルで。

濃いものとちょっと薄めのもの、2つのトーンにしてみました。

 

 

牛乳パックのロング=1本分で作ると、ちょいとゆがみが出ますが

保温の時にぴっちり形を作ってあげれば大丈夫!

 

中は色の流し方に細工をして、

トップに余ったブルーの生地をグラデーションにして入れています。

その上に、白=ベースの生地を、適当に。

 

適当なんですが…

 

 

一手間で、このくらいの感じになります。

ちなみにテーマの『星の鳥』は、このトップのランダムな模様もすでに『星の鳥』イメージなんです。

 

 

保温する前、できあがったばかりのトップ。

 

この色の艶っぽい感じは、この時だけの宝物。

 

 

さて、完成に向けては こちらから。 ←click!

 

長いので分けました。

 

 

 

『星の鳥』というテーマの石鹸

 

TwitterやInstagramで好評でした。

『星の鳥』というテーマで作ってみた石鹸です。

 

『星の鳥』石鹸を作る レポートはこちらから ←click!

 

 

 

「いつになったら、牛乳パックから出していいのか?」について

 

お教室に参加してくださった方から良く聞かれる質問…もしかしてナンバー1かもしれません。

 

「いつになったら牛乳パックから出てきますか?出していいですか?」

 

難しいですね、この質問。

 

正しく説明しますと、その時のレシピ、その時の気候、その時の気温(室温)、その時の湿気によって

変わってきてしまうのです。

 

教室のサンプル用に何度か同じレシピを作りますが、

レシピが一緒でも、例えばぐるぐる終わった後に保温はどのくらい出来たか、とか

雨が続いたのか晴れが続いたのか、とか、

そういうことに左右されてタイミングがまるで変わってしまうのですよね。

 

目安があります。牛乳パックと石けんの隙間を見てください。

 

手でそっと広げた時に、ぱかっと隙間があくのであれば

型出し出来るタイミングです。

 

↑上の写真は、先日の「さらしあんと黒糖、ヒースの和石鹸」教室にて

生徒さんがぐるぐるしてくださったもの。

 

↓下の写真は、その教室より前に自宅でぐるぐるしたサンプル石けん、薔薇。

 

 

教室で作ってくださった石けんも手ごわいですが、このサンプルの薔薇は

もっと手ごわいです!笑

 

いまだに隙間が写真左上だけ…という感じ。この記事を書く2~3日前の状態で、まだこれです。

 

反対側なんて、隙間がありません。

作ってから約1カ月経ちました。こういう場合はどうするか。

 

⇒ 奥の手、 『 凍 ら せ る 』 です。

 

目安ですが、こんな道具初登場。私のHPでは今まで出てきていませんでした。

手作り石けんを作る方のブログなどでは、かなりおなじみだと思います。これ。

 

pH、いわゆるリトマス試験紙みたいなものです。ペーハーではなくピーエイチと読み

表記は pH が正しいそうです。

 

石けんの表面をちょっと濡らして、ぺとっと。

 

 

これで見比べると、薔薇の石けんは

pH9ぐらいですね。

 

 

お教室の、「さらしあんと黒糖、ヒースの和石けん」も計ってみました。ぺと。

 

 

やっぱり、ph8~9ぐらい。いい感じです。

 

とは言ってもですね、手作り石けんでよっぽどな失敗をしていない限りは

ある程度置いておいたものもわりとすぐのものも、実は大幅には変わらない気がしています。

あくまで、私の結果の範囲内ですが…。

 

これをなぜ計ったかと言いますと、表面は少なくともばっちり石けんになってるよーという

はっきり言えば 気休め が欲しくて計っているだけのことです。

なぜこんなことを書くのかと言うと…

「石けんを凍らせると、出来上がってからゆっくり進むけん化反応(熟成と言われている反応)が止まってしまう」

という説があるから、なのです。

 

私の中で、先に結論を言うと、これを肯定も否定も出来ません。

確かに、ぐるぐる直後~48時間ぐらいは猛烈に反応が進むので

目に見えて変化があるかもしれませんが、

それ以降は、たとえ凍らせようと凍らせまいと、

このレベルの試験紙では計りきれない微妙なレベルの

反応の変化な気がしてならないからです。

それに、中のpHは、切って計らない限りは表面からでは計れませんもの。

使う前に、切った断面を計ってみるのは、有効だと思います。

 

ただ、けん化反応が止まると言われている内容は

基本的には間違っていない気もしています。

それに安全のためには念には念を入れたほうがいいに決まってます。

だって、家庭レベルではなかなかはっきりした事はわからない世界なのだから。←言ってしまった…

 

ちなみに、反応が止まると言うか、遅れる、というのが正しい気がしています。

ある程度の温度がないと、反応はゆっくり進むことは間違いないので

冷やすことによって反応が遅れる、といったニュアンスに捉えています。

 

 

いろいろ書きましたが、

凍らせることについては、こんな言い訳!?を用意しました。

 

凍らせるのは1カ月経っても出てこなかった時。

 

お教室で聞かれる事があったら、これでしばらく行こうと思います。

1カ月経っているのであれば、石けんとして問題なく使える時期だと判断して、

その後に凍らせるなら問題ないじゃない、という理論です。

 

ただ、教室のサンプル用など、

どうしても急ぎできれいに牛乳パック型から出したい時に凍らせることもあります。

それを1カ月後に使ってみたこともありますが、個人的には今までは問題ありませんでした。

ホイップソープの技法などで、まったく保温をしないどころか

冷やす作り方もありますから、時間をかければ必ず反応は進むのだと思います。

繰り返しになりますが、じゃあ時間ってどのくらい?が、正確な日時で出るわけじゃないのだと思います。

最初に書きましたね、気温湿度扱い方温度etc…

 

もうひとつ、言い訳を。

 

急ぎでどうしても!で凍らせたら、

使うまでの時間を、1カ月の倍の2カ月ぐらいはとってみる。

 

ひとつの目安にしてみてください。

凍らせなくても、石鹸は出来上がった直後より、ちょっと寝かせて水分飛んでからのほうが

マイルドな肌当たりになって使用感も上がりますから。

 

焦らない焦らない。香りを嗅いでほっこりして、じっくり待ちましょう~。

 

 

 

【おまけ】

 

 

この薔薇の石けんは、1カ月経って凍らせたので、溶けて落ち着いたらすぐ使っても

理論上は安全に使えると思います。

 

カッターで切った角、こんな↑ になっちゃうことも良くありますが…

 

 

切った直後だったらやわらかいので、くっつけちゃいましょう~。

 

 

ぐるぐるっと順番に剥いて取り出し、ひっくり返したところ。

牛乳パックの角のばってん。私はほっこりポイントなので 気にしない派 & かわいいと思う派、ですー。